拾年先の折は

言葉の言枝の言幹の言根の植わった土を翻訳するために。

(bblack starr)

時が煙草を一本つまみ上げ、あんたの唇の隙間に差し込む

あんたは一口、二口と酒を飲み下して、煙草をふかす

びっしり詰めかけた客の歓声、止みやしない、でもじきに気にならなくなる

そう、あんたはロックンロールと心中するんだ

 

失うには遅すぎて、決めるには早すぎて、

阿呆面ぶら下げた連中がじっとあんたの歌を待っている

この街ももう長いからカフェの前も素通りだ

そうだよ、あんたはロックンロールと心中するんだ

 

ふらふらと道を横切ってシボレーのブレーキ音が鳴り喚く

そんなことより夜が明けちまうとあんたは家路を急ぐ

太陽にあんたの幻を蹴散らされないように

牛乳売りの車が心を踏み躙らないように

馬鹿正直なんだな、神を信じちゃいないだけで

 

ちがう、きみはひとりじゃない

自分を押し殺すのと独りよがりはちがう

頭がこんがらがってるだけ、ちゃんと気づいてほしいんだ

ちがう、ひとりぼっちじゃない

きみがどんなやつでも

きみがいつどこでどんな目にあっても

刃という刃で頭ん中をずたずたにされたなら

きみの痛みはおれのものだ、分かちもてば和らぐよ

ひとりぼっちじゃないんだ

 

おいで、楽になろう、きみはひとりじゃない

おいで、楽になろう、きみはひとりじやない、すてきだよ

楽になろう、もうひとりじゃない、きみはすてきだよ

その手をこっちへ、きみたちはすてきだ

その手をこっちへ、きみたちはすてきだ

さあその手をこっちへ

言葉の言枝の言幹の言根の植わった土を翻訳するために。