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拾年先の折は

言葉の言枝の言幹の言根の植わった土を翻訳するために。

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快晴。昨年末に母方の祖母が他界し、お正月は初詣なし、とはいえ論文、新規翻訳とそれどころではなかった。立て続けに来年の出講予定が決まり、ひとまず向こう一年の目処が立ったのは安心材料。授業も先週で終わり、春休みに入るが、まずは月末に6月の年次発表の構想発表があり、その後は授業準備から帰省、翻訳連載もはじまる。月に二、三の締め切りが今後の水準になる気がしている。

 

ウェブスター辞書のアプリをきっかけに、ラテン語由来の"malum"(複:mala)が「悪」と「りんご」の両義を持つと知った。両義を持つに至った経緯にもほぼ同音の語のミックスが作用しているようだが、それより「魔羅」との関連が気になって調べた。残念ながら魔羅はmaraであり、またいつもの日本人的混同をやってしまったかと挫けてしまった。しかしRとLを峻別するヨーロッパ言語圏の人々は、本当にこの音を峻別し続けてきたのだろうか、という長年の問いをもう少し調べてみることにした。すると実は彼らの発音機能をもってしても、RとLを混同する「異化''dissimilation"」現象は言語史によくあらわれるという。インド・ヨーロッパ語族の同一の語源から、malumと魔羅が派生している線はまだ消えていないかもしれない。参考にしたサイトをリンクメモしておく。

https://oshiete.goo.ne.jp/qa/2087464.html

http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2009-07-09-1.html

https://en.m.wikipedia.org/wiki/Apple_(symbolism)

キリスト教圏の諸悪の根源と、仏教の悪の象徴が同じ語源から派生した二本の枝葉だとしたらとてもおもしろい。

 

言葉の言枝の言幹の言根の植わった土を翻訳するために。